看護学生のみなさん、看護師のみなさん!毎日お疲れ様です!!今日はCO2ナルコーシスについて語ってみようかなと思います!
CO2ナルコーシスと聞いて、もう拒絶反応が出てる人!いますよね?!でもこの記事を最後まで読んでくれればもう理解できるから大丈夫!
実は国家試験にあまり出てこないこのCO2ナルコーシス。この病態そのものを問われる問題は近年では出題されてなくて、選択肢の中の1つとして登場するくらいのもの。
しかーし!!!
臨床に出るとね、CO2ナルコーシスの方よくいらっしゃいます!ここできちんと理解しておけば安心だから!ここで理解しておきましょう!
そもそもね、呼吸ってどうやってしているでしょう?
意識すれば簡単に早くしたり遅くしたりもできるけど、寝ている間もちゃーんと呼吸ってしてるよね?!ここで答えられた人は解剖生理の勉強がしっかりできている人!!
呼吸はここで管理されています!
脳幹の部分で橋~延髄のあたりに呼吸中枢があります!ここで血中の酸素濃度と二酸化炭素濃度を感知して呼吸を早くしたり遅くしたり調節をしています。頑張って息を止めても、途中でどうしても呼吸をしちゃうのは、血中の二酸化炭素濃度が上昇して橋~延髄にある呼吸中枢が息しなさい!と命令するから!!なのです!
余談だけど、映画とかで首をグリッッって捻って相手を倒すシーンを見ると、あー呼吸中枢がやられて息できなくなって死んじゃったねって思いながら私は見ているよ!!(笑)
ここからちょっと真面目な話。
健康な人の呼吸中枢は血中の二酸化炭素濃度の変化に反応して呼吸をしています。息止めの例のように、血中の二酸化炭素濃度が上昇してきたら呼吸を促してるイメージです。
では慢性的に呼吸状態の悪い患者さんでは呼吸中枢がどのように働いているかというと、もともと血中二酸化炭素濃度が高いので、血中二酸化炭素濃度が上昇しても呼吸中枢の感度が低くなっている。代わりに血中酸素濃度が低くなると呼吸を促すように変化している。
ここポイントです!この赤字をしっかり頭に入れておいて!!
では慢性的に呼吸状態の悪い患者さん(肺気腫や慢性気管支炎などを患っている方)が息苦しさを訴えているとします。SPO2を測定すると90%と表示されています。あなたはどうするのが正しいでしょう!!
酸素を投与してみる?痰が絡んでないか聴診してみる?必要なら吸引?
この中で絶対にやってはいけないことがあります!勝手に酸素を投与することです!
なぜか。さっきのポイントを思い出してください!慢性的に呼吸状態の悪い患者さんというのは、血中の酸素濃度が低下すると呼吸中枢が刺激されて呼吸をするようになります。その患者さんが少量であっても酸素を投与されるとどうなるか・・・・・・
呼吸停止
の可能性があります!恐ろしいです。呼吸状態が悪いから酸素を投与したのに、自発呼吸が停止してしまう可能性があるんです。
なのでむやみに酸素を投与するというのはNGです。慢性呼吸不全の患者さんやCO2ナルコーシスを起こす可能性のある患者さんのカルテにはおそらく主治医からの指示で、SPO2が90%以下になったらDrコールとか、むやみに酸素投与をしないような記載があるはず!これだけしっかり覚えておいてね!!
どうでしたか?CO2ナルコーシスについて理解が深まりましたか?国家試験には頻出してないみたいだけれど、絶対覚えておいてほしい病態だから!ぜひ覚えてくださいね!!
質問、ご意見お気軽にどうぞ!mailto:caipingye60@gmail.comまでお待ちしてます!!