浣腸の体位はどれが正しいでしょうか!と聞かれて左側臥位でしょと答えた人!

正解です。ではなぜ左側臥位が望ましいのか理由を答えましょうと言われて即答できる人はどれくらいいるでしょうか。

国家試験の問題で浣腸の体位で適切なものはどれかと問われれば答えられる人でも、理由をきちんと理解できていないと、応用問題を出題されたときに答えられなくなります。

102回 午後16問 

グリセリン浣腸を実施する際、腸管穿孔の危険性が最も高い体位はどれか。
1.立位
2.側臥位
3.仰臥位
4.シムス位

この問題を自信を持って答えられますか?ちなみにこれ必修問題ですね!

答えを先に言うと立位が最も穿孔リスクのある体位なのですが、この問題を解くときに

大腸の解剖を余白に書いて考えられるとハナマルです!!

大腸と言えばこれですね!!このS上結腸、直腸、肛門あたりの形に注目します。

ぐにゃっと曲がっていますね!浣腸の挿入の長さは6cm程度が妥当です。

6cm程度挿入すると丁度直腸の真ん中あたりまで挿入できることになります。そこで
浣腸液を注入したとして、この大腸がどういう向きになっていると浣腸液が大腸内にとどまりやすいでしょうか!!!

こうではないでしょうか。そして大腸がこういう向きになる人間の体位とは・・・・

左側臥位!

とこういうわけです。ではどうして穿孔を起こしやすい体位が立位なのかという話ですが、まずは立位の患者さんに浣腸を行うことを想像してみてください!まず肛門の位置を確認できないですよね?!見えないじゃん?!なんなら自分の手元も見えないじゃん?!そんな状況で6cm確実に挿入できますか?そして立位でお尻を少し突き出すような姿勢をとっているとしたら、手元が見えにくい中で大腸に添って浣腸を挿入できれば問題ないけど、少し角度を間違えれば大腸壁に当たっちゃいますよね?!なので手元の視野が確認できない立位が一番危険な体位となります。仰臥位ならなんとか手元の視野を確保することはできるし、シムス位って足と腕の位置が違うけどほとんど側臥位ですよね!そう考えるとこの問題に関しては立位が一番穿孔リスクの高い体位だと言えるはずです。

浣腸の禁忌として立位で行うことは有名なので、浣腸の体位は左側臥位、禁忌は立位と丸暗記をしている人もいるかもしれません。悪いことではないですが、ぜひ解剖を理解してなぜその体位をとる必要があるのか、なぜこの体位は危険なのかということも合わせて理解しておくと、国家試験では応用問題にも適応できるし、何より現場に出てから役立ちます!!

これを機に大腸の解剖生理のおさらいをしてみてくださいね!!

質問、ご意見なんでもどうぞ!mailto:caipingye60@gmail.comまで待ってます!!

投稿者

くま子

勉強することが大好きな現役看護師です。看護師国家試験対策や新人看護師さんに必要な知識を発信しています!

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